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IMG_1244イタリアにおけるリュートとテオルボの最も才能ある演奏家のうちの一人として、彼は今、身につけてきた知識を次の世代に継承しなければならない立場にある…」

2006年2月 ヤコブ・リンドベルイ

マッシモ・マルケーゼは、現代における最も洗練された音楽家の一人として世界的に認められ、古典音楽の超一流オーケストラとの共演や、世界各地でのソロ公演など豊かな経歴を誇る。発売した18枚のCDのうち8枚はソロ演奏(RCA, Stradivarius, Tactus, Brilliant, Centaur Records等)であり、古典楽器の世界において非常に幅広いキャリアを持つ音楽家の一人と言えよう。

若くして古典楽器に出会い、リュート奏者ヤコブ・リンドベルイに師事、ロンドン王立音楽院を卒業。ポール・オデット、ナイジェル・ノース、ホプキンソン・スミスから教えを受け、1980年より本格的にソロ演奏者及び通奏低音奏者としてコンサート活動を始める。ナイジェル・ロジャーズやフリオ・ザナージなどの歌手と共演しながら、リュートオーケストラDodekachordonの一員であり師であるヤコブ・リンドベルイとの活動も続ける。また、エンリコ・ガッティ、オッターヴィオ・ダントーネ、フラヴィオ・エミリオ・スコーニャ等数々の著名な音楽家とも共演している。

国内・海外ツアーにおいて、イタリアでは主な音楽の都を全てを訪れコンサートを実施。中でも海外で公演した重要なコンサートは、ユトレヒトの ”Oude Muziek – リュートフェスティバル”、フランス国立科学研究センター – パリのソルボンヌ、宗教音楽祭(テネリフェ)、音楽ウィーク(ソフィア)などがある。彼は2016年6月~7月の2ヶ月間イタリア文化会館 大阪へ滞在中、RAIのラジオ放送の様々な番組や、(radio 2, radio 3 – Piazza Verdi e Radio 3 Suite – La Stanza della Musica)ブルガリアの国営放送に出演した。

F.スピナチーノ (Tactus, 2006)、F. ボッシネンシス (Tactus, 2004)、ヨアヒム・ファン・デン・ホーヴェ (Brilliant Classics, 2015) の楽曲を録音し、ロベール・ド・ヴィセーの総譜を初めて演奏した奏者である。音楽学の研究活動にも携わり、多くのコンベンションでの講演や、16世紀のリュート奏者ガブリエーレ・ファッラーメロの再発見にも貢献する。

2003年アレッサンドリア音楽院 “ヴィヴァルディ” 古典音楽科のリュートの教授として指導。更に1993年から2000年までイタリア音楽教育学会(s.i.e.m)会長として音楽教育にも関わり、1997年シュトゥットガルトの “Landeskongress schulmusik” に参加する。

アートディレクター及びコンサルタントとして数々の音楽祭に関わる中で、2004年イタリア・アレッサンドリア・古典音楽研究所(C.I.M.A.AI)を創立し、創立年から2014年まで東ピエモンテヨーロッパ古典音楽祭の企画・実行を指揮した。